はじめに
こんにちは、アニキ船長です!
近年、ニュースなどで取り沙汰されている「海洋ゴミ問題」
イルカやカメなど生態系への被害や、私達が食べる魚に溜まる有害物質など、
海のゴミ問題は、私達の生活に結構身近です。
その被害は、海洋生物だけでなく、船や船乗り達へも悪影響を及ぼしており、
浮遊するロープやビニール袋が、航行の邪魔になったり、船体を傷つけるなど、
ただでさえ忙しいのに、余計な仕事を増やされては堪ったもんじゃありません。
今回は、海洋ゴミが船に与える危険と、そこで悪戦苦闘する船乗り達の悲鳴、
そして、海洋ゴミ問題解決に挑む最新の船をご紹介しましょう!
(⬇︎動画で見られる場合はコチラ)
<目次>
①海洋ゴミ問題
②The Mantaとは
1. 海洋ゴミ問題
海に浮かぶゴミの素材や大きさは様々。
プラスチック製品に留まらず、ブイや流木、家電製品など様々です。
(ブイ:航行援助用として錨や錘によって海底につなぎ、海上に浮かべた構造物)
特に海洋プラスチックは大きな問題になっており、世界で毎年4億tの
プラスチックが生産されており、2.5%の1,000万tが海に流出しています。
例えるとスカイツリー2,500本が年間、海に捨てられていることになります。
釣り糸が絡まったカモメ。クラゲと間違えてビニール袋を大量に飲み込んだカメなど、
度々、ニュースで目にしますね。
同じように、私達もゴミを食べた魚を食べることで、自分達が捨てたゴミを、
海から投げ返されています。
船乗りの現場からは「浮遊ロープがプロペラに絡まり、プロペラが損傷しかけた」
「冷却海水の取入口にビニール袋が詰まっており、エンジンの一部が焼けてしまった」
などのトラブルが発生しています。
航行中に浮遊物を全て回避するのは無理なので、
海のゴミ自体を減らすことが急務になってきています。
2. The Mantaとは
フランスのNGO団体『The SeaCleaners』が開発する海洋ゴミを動力源にして動く船
『The Manta』を解説します。
『The Manta』は全長56.6m、高さ62mの作業船で、
船首側についた回転式回収コンベアを使い、1時間に3tの浮遊ごみが回収できます。
年間5,000~10,000tの海洋ゴミを回収できる計算です。
取り込んだゴミは、船内で種類別に手作業で分けられます。
プラスチック :細かく分解→高温で溶かす→合成ガスに変換
ガラス・金属など :燃料にならないものは陸に持ち帰りリサイクル
ガスを原料にタービンを回す事で動力源とする自給自足船です。
二酸化炭素や汚染物質もほとんど大気中に排出しません。
水族館でよく見かけるマンタは海水と一緒に餌を吸い込み、
エラでろ過し、不要な海水を排出します。
この船も、海のゴミを海水ごと取り込み、ゴミを取り除き、
海水を排出するので、この名前になりました。
風力や太陽光を活用した再生可能エネルギーも動力源としており、
船内にはプラスチック汚染についての最先端の研究所も備えています。
『The Manta』は2024年に完成予定で、最初は東南アジアに出現する可能性が高いそう。
いずれは日本の海ですれ違うことがあるかも知れません。
こういう船も1度乗船してみたいですね。
ホームページで詳細や、支援募集も行なっているので、
気になる方はチェックしてみて下さい。
▼The SeaCleaners公式HP
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